2016年12月2日金曜日

ナカワ職業訓練校

無事に帰国しております。
調査が終わり、
JICA(日本国際協力機構)の方々と繋がる縁があって
JICAが支援しているナカワ職業訓練校を訪問しました。
私たちが支援している洋裁教室とも関連がある分野であり、学んだこともたくさんありますので書いていきます。




この施設では
O-level卒業程度(中学校卒業程度)
の方を対象に職業訓練を行なっています。
・Electronics (電気科)
・Eectricity (電子科)
・Maching&fiting (電設・配線整備科)
・Motor vehicle mechanics (自動車科)
・Wood worning (木工科)
・Building and concrete practice (建設科)
・Plumbing & sheet metal (水道・配管科)
・Welding & fabrications (溶接・設計科)
の8つの専門科があり、
入学希望者は自由に選択することができます。
中でも人気なのは電子科と自動車科です。



※日本語は一部直訳ではありません。
実際に見た経験とともに、直して見ました。



JICAだけでなく自動車メーカーのTOYOTAやHONDAもナカワを支援しています。
ウガンダ人は僕が日本人だとわかると二言目には「車を送ってくれ」って言うくらい、ウガンダで日本車は絶大な人気です。
僕が知るウガンダ人は皆「日本の自動車の技術を学びたい」と言ってくれます。
もちろんJICAでも積極的に自動車科を支援しています。



中の様子は以下の通りです。







今回の訪問ではテストのちょうど真っ最中でした。
生徒が与えられた課題に対して一生懸命取り組んでいました。




上の写真が入学費用の詳細です。
現地で暮らし相場を知ってる身としては…かなり高い。笑
ナカワ職業訓練校は就職率が80%を越えウガンダの他の職業訓練施設と比べるとダントツでTopです。



入学者の割合も地方から来る学生も少なくありません。
彼らは村やコミュニティから借金をしてまで、この施設に入学しに来るみたいです。
それほどまでのValueが現地にも根付き評価されている、というのを感じました。




施設の中にはJAPANシールが貼られた
機器がたくさんあります。


上は政府から送られた使われなくなった車です。
運転することは出来ませんが、分解して組み立てることは出来ます。
そしてその事が生徒にとっては活きた教材になります。
車の構造を深く知ることができるそうです。
日本では使われないから=ムダになるということではない事を思い知らされました。


この機械は1970年代に作られました。
こちらでは立派な教材であり、道具です。




今ウガンダでは「Skilling Uganda」というスローガンを掲げ、日本と同じように産業人材育成のために具体的政策を立案・施行している最中です。



ナカワ職業訓練校はその政策のサクセスモデルとしての実践が求められています。
現場にいる日本のJICA専門家の方にお話を伺うと、やはり援助の難しさというのもあることがわかりました。


例えばこれは今回自動車科で行われた試験で"バッテリー液を作る"という内容です。
ですがこの記事(http://車バッテリー調査隊.com/batteriekihoju.html)にも書かれている通り、バッテリー液が少なくなってる場合それはバッテリーそのものに問題があり、バッテリーを交換する必要性がある場合が殆どです。



なのでウガンダでもバッテリー液の制作はほとんど取り扱わない科目なのですが、それが国家試験の題材になる事自体に疑問を感じる
との声が専門家から挙げられ、
今回だけじゃなくてこうした事例が他の科目においても、たくさんあるみたいです。



職業訓練とは現地の需要や企業が求めている技術と懸け離れたものであってはいけません。
だからこそ現地企業との連携というのが不可欠だと専門家の方々はおっしゃっていました。
職業訓練は施設や技術があれば行えるという訳ではないという事を知りました。



私たちもここから学ばなくてはいけない。
現地の需要、ブケディア県では何が求められているのかを常に問い続けていかなければなりません。
そして現地の人たちと常に対話を続けていくことも。



女性の自立支援があくまで目的であって洋裁教室を運営するのはその目的を達成する一手段であります。



現地の需要が何なのか
もしそれがテントであればそれを作るべきだし
より需要がある方へ集中していくべきではないかというアドバイスを頂きました。


同じ日本人が異国の地で活躍されてる姿はとても励みになりました。
国際協力の先輩方の声を参考にこれからフィードバックして行きたいと思います。

WATARIDORI PROJECT

0 件のコメント:

コメントを投稿